なぜ漢字表記しない?コロナ禍に浸透した言葉たち

お疲れ様です。おばぷすです。

突然ですが、コロナ禍により昨年から一年を通してよく見聞きするようになった言葉はないでしょうか。

今回は、その最近馴染み深くなったであろう言葉とその漢字についてお話します。

この記事を作成している2021年8月現在でも、新型コロナウイルスの感染者数は増え続けています。

“第5波”と呼ばれる感染拡大の中、医療体制はますますひっ迫しています。

ところでこの「ひっ迫」という言葉ですが、コロナ禍以前は生活の中であまり聞かない言葉だったかと思います。

最近でこそ頻繁に使われるようになりその意味も周知しているはずです。

ちなみに漢字にすると、

「逼迫(ひっぱく)」

と表記します。

「逼」という漢字は「迫」と同じで「さしせまる」「ゆきづまる」という意味があります。

「迅速」という熟語のように同じ意味の漢字が連なってよりその意味を強調させていますね。

続きまして、「まん延防止等重点措置」通称「まん防」について。

「まん延」という言葉にはまだ馴染みがあるかと思います。延び広がるという意味ですね。

ではこちらを漢字にすると、

「蔓延(まんえん)」

と表記します。

「蔓」は「つる」とも読み、植物のつる草のことを指します。

つる草が瞬く間に生い茂り、延び広がる意から「蔓延」という熟語が生まれました。

(つる草イメージ)

ちなみに「蔓延」を訓読みすると、「蔓延(はびこ)る」と読むことができます。

「はびこる」も延び広がるという意味ですね。

今回は「ひっ迫」と「まん延」の二つをご紹介しました。

それではなぜこの二つは一部分だけひらがな表記で見ることが多いのでしょうか。

その理由は、この漢字をよく使うニュースや新聞などでは“常用漢字”を使用することが決められているからです。

そもそも常用漢字とは、法律や役所などで使う文章、新聞、放送など、一般の社会生活で使う目安となる漢字として国に定められた漢字を指します。

なので「逼」と「蔓」は常用漢字に含まれていないため、ひらがな表記されているのです。

このようにこれからも身近な漢字のコラムを投稿していきたいと思います。

次回もお楽しみに。